これからの季節は、空気が乾燥しやすく肌あれに悩む人が増えてきます。
肌は目につきやすく、異常を感じやすい部位でもあるため、肌のトラブルはとても気になるものです。
そこで今回は、「肌あれ」の原因とその対策法についてお話ししましょう。
皮膚の構造と働き
皮膚は人体最大の臓器であるといわれ、外界の刺激から守るバリア機能や、乾燥から守る保湿機能、体温調節機能などの重要な働きをしています。
一般的に、表皮のことをさして肌と呼ぶことが多く、私たちが普段目にして触れているところは、表皮の一番外側の「角質層」という部分です。
角質層では、たえず汗や皮脂が分泌されており、表面を皮脂膜が覆って水分の蒸発を防いで、皮膚を保護しています。
肌のターンオーバー
私たちの肌はたえず新しい細胞がつくられて、生まれ変わっています。
表皮の一番内側でつくられた細胞は、徐々に押し上げられていき、約14日で表皮の一番上の角質層まで達します。その後、約14日でアカとしてはがれ落ち、新しい細胞に入れ替わります。この約28日周期で肌が生まれ変わるサイクルをターンオーバーといいます。
肌あれとは?
肌あれとは、肌が乾燥して、カサカサしたりひび割れたりすることをいいます。
健康な肌は、角質細胞がきちんと並び、その間を角質細胞間脂質が満たして水分を保っています。また、皮脂膜が表面を覆って水分の蒸発を防いでいます。
しかし、正常なターンオーバーが行われないと、皮脂膜や角質細胞間脂質が減って水分が蒸発しやすくなり、肌が乾燥して表面の角質がはがれ落ちやすくなります。
肌あれの原因
肌あれの原因にはさまざまなものがあります。
気候
冬は空気が乾燥しやすく、気温が下がって新陳代謝が悪くなるため、肌が乾燥して肌あれを起こします。また、夏でもエアコンの効いた部屋は空気が乾燥しやすいため、肌あれを起こしやすくなります。
睡眠不足
肌のターンオーバーは、夜の10時~深夜2時頃に最も活発になるといわれています。そのため、夜更かしして他の活動にエネルギーが使われていると、正常なターンオーバーが行われず肌あれを起こしてしまいます。
加齢
肌の乾燥を防ぐ皮脂の分泌量は、加齢に伴って減っていきます。皮脂の分泌量が減ると、肌のバリア機能が低下して肌あれを起こしやすくなります。
健康な肌をつくるためにはビタミンやミネラル、良質なタンパク質などの栄養をしっかり摂ることが必要です。そのため、これらが不足すると肌あれを起こしてしまいます。
疲労やストレス
疲労やストレスがたまると、自律神経の働きが乱れて肌の血流が悪くなって、肌あれが起こります。
一般的な肌あれ対策
皮膚の水分を保って乾燥を防ぐ保湿剤や、健康な皮膚を保つために必要なビタミンB2、B6、Cなどのビタミン剤の内服薬が使用されます。 しかしこれらの対策で症状が良くなっても、使用を中止するとまた肌あれを起こしてしまうことが少なくありません。
ホノミ漢方の肌あれ対策
「コイクラセリド錠」「コイクラセリド」 があります。
「コイクラセリド錠」「コイクラセリド」は、肌あれ・いぼを改善するように考え出された生薬製剤です。
肌あれに良い生薬:ヨクイニン
ヨクイニンというと、あまり馴染みがないかもしれませんが、実はお茶によく使われるハトムギのことです。このハトムギの種子の皮を除いたものをヨクイニンと呼び、肌の調子を整える働きがあります。
また、日常の生活習慣では、次のような肌あれを防ぐ養生法に気をつけましょう。
肌あれを防ぐ養生法
睡眠をしっかりとる
肌のダメージは、眠っている間に補修されるため、睡眠をしっかりとることが重要です。肌のターンオーバーは、夜の10時~深夜2時頃に最も活発になるといわれているため、なるべく早めの就寝を心掛けましょう。
適度な運動をする
適度な運動は、肌の血行を良くするだけでなく、肌あれの原因となるストレスを発散させる効果があります。
栄養バランスの良い食事をする
健康な肌をつくるためには、ビタミン類を充分に摂ることが大切です。
肌あれを起こしているときは、つい外側からのケアに目がいきがちですが、バランスの良い食事でからだの内側から整えることも大切です。
室内の湿度を保つ
エアコンの効いた部屋は空気が乾燥しています。そのため、加湿器を利用したり、室内に濡れたタオルを干すなどして、部屋の湿度を保つようにすると良いでしょう。